***優しくさわるな、勘違いしちまったらどうしてくれる?・・・。 いつものように物みてぇに乱暴に扱われた方がまだマシだ。
背中への労わるようなキスも 前儀のような優しい掌も 心がねぇなら俺はいらない。 所詮俺は便所だろ?  偽善はいらない。 同情もいらねぇ。 偽物のその手で俺に触るな。
そんな行為は 好きな女にでもすればいい。・・・・・・・そうか、俺は女の代わり・・だったっけな。*** 
 










 コレはただ単に 反応を返すコックが珍しいだけだ。 そう思い頭を振って浮かんだバカな考えを追い出す。



 それでも胸に唇を落とした時の 驚きに満ちたコックの顔が目に焼きついて離れねぇんだ。

 さっと羞恥に染まった顔。
 逸らされた顔。
 隠された蒼。


 コックの顔が見たい。


 何故かは解らない、ただ・・・無性にそう思う。

 
 






 俺はコックを引っくり返すと仰向けに転がした。
 すぐに顔を隠すように上がった腕を 両手でどかした。
 コックの顔が現れる・・・が、目は閉じたままだ。



 何だつまんねぇ。

 こっちを見やがれクソコック。




 上半身の肌の感触を楽しんでいた手をコックの下腹に滑らせる。
 と・・・コックの雄に手が触れた。


 初めて性的な意思を持ってコックの性器に触れた。
 頭髪より若干トーンダウンした金色の中の 形を主張しつつあるが、まだ僅かにふにゃりとした感触の残る性器は俺とは違う桃色で。
 肌よりもつるつるとしたその感触に 不思議と嫌悪感は湧かなかった。











 解放された腕で、再び覆うように隠された 見開かれる事のないままの顔に 少々落胆しながらコックの性器を撫でる。

 と、一瞬逃げをうち引いた腰を 空いた手で俺の身体に引き寄せた。
 俺のシャツ越しに触れるコックの胸の鼓動が聞えた気がして 俺の身体はかぁっと熱くなる。






 手を伸ばしコックの雄の形を確かめるように握り込み優しく擦りあげる………と、すぐにそれは芯を持ち 堅くなる。

 素直なその反応に思わず口端が上がった。


 同じ男だからな・・・どの辺がいいのかとかツボは判っているのだ。
 質量を増すコックにどこか満足しながら 俺は手の動きを早めた。







 えぇと・・・。なんて言ってた? あの男娼?

 痛くないようにちゃんと解して 慣れてない奴なら気を逸らしてやれ・・・だっけか?
 あの野郎 『 自分は入ってくる瞬間が最高に好きだけどね。想像するだけでおっ勃っちまう。』なんて言いやがって、バカじゃねぇか!?




 ・・・・・コックは・・、慣れてるだろう なんせ男色らしいしな。

 俺は身に付けていたシャツを脱ぎ 先程中途半端に下ろし掛けていたズボンを脱ぐ。

 コックも俺も生まれたままの裸だ。 日に晒されたそんなバカらしい目の前のちっぽけな現実が 俺の欲望を煽ってきやがる。


 裸の女なんか覚えてないほどに抱いた。
 豊満な胸に くびれた腰 恥毛の中の肉襞。
 柔らかな肉に 甘い匂い 潤いを溢れさせる淫靡な湖。





 どれもコックの持っていないもんだ。


 ・・・・・なのに 何故俺は抵抗無くコイツを組み敷くんだろう。

   何故 嫌悪感も何も湧いてこないのだろう・・・。





 




 ------いつまでも続けられるイタズラに辟易していた------
 

 ------手の込んだ悪質ないたずらを許せないと思った------ 





 その仕返しにコックを陵辱した。
 あの時は、顔も身体も見ずにいればやれると抱いた。
 それからも顔も身体も見ず、声を出そうとしないコックを相手に 
 何処までいっても処理でしかない 他に行き着くことの無い行為を続けた。


 ・・・・・筈だった。









 筈だったんだ・・・。









 あぁ、もういい。 考えんのめんどくせぇ。 いつもみてぇに入れちまえばいいんだ。
 うつ伏せにしたコックのそこに指を突っ込み ゆるゆると指を動かし力が抜けたのを確かめると自身を突き入れた。
 コックの声は何も聞えない。



 『気持ちよかった。』
 ぎちぎちと軋むコックの中へ腰を動かしながら 以前言っていたコックの言葉が俺の中で蘇る。
 気持ちいいのか? こうされるのが? 

 ならば、ここはどうだ? 腰を掴んでいた手を離しコックの性器へと伸ばす。
 先程すっかり怒張していたコックの性器は、今再び質量を失いかけている。
 気持ちいいんじゃねぇのか? てめぇ・・こっちを見やがれ!
 乱暴に 己を引き抜くとコックを反転させる。 びっくりしたらしいコックの顔からその腕をひっぺがすと、現れたのは目元の滲んだコックの顔と 歯の形の痕に血の滲んだ腕だった。

 いくら、鈍感な俺でもそれの意味する事が 自分のしている行為と繋がっている事だと言うのがわかる。





 何故コイツは、俺をからかう為だけに 苦痛を甘んじているのか?
 そこまでしてナミ達と 俺を笑いたいのか?




 考える事は有った。 ・・だが、それより先に俺の身体は コックの手首に近いところにある噛んで滲んだ出血をぺろりと舐め取っていた。


 




 バカじゃねぇのか!? ・・・コイツ。
 そこまでして 俺を?・・・・バカだ。



 今日は痛い思いをさせるつもりではなかったんだけどな・・。




 あの男娼から帰り際渡されたチューブから出したどろりとした液体を コックのケツの入り口に塗り 指に残ったそれを自身にも塗りつけ、仰向けのコックに挿入を試みる。
 液体のお陰か意外なほどするりと俺は中に潜り込む。
 前後の動きも驚くほどスムーズだ。 何よりも仰向けのコックに突っ込むのは初めてで・・。


 俺に合わせて揺れる金の髪、締まった身体、閉じられた目、が視界に入り鮮烈な印象を与えてくる。

 唇を塞ごうとのせられた腕を捕まえるとその手首を掴みコックの横に縫い付ける。 動こうとした反対の腕も同じように縫い付ける。
 体位の違いか、 液体のお陰か、いつもよりも密着度の増した身体を揺する。

 噛締められた唇を寛げたくて俺は コックの変化を見逃さないように奴の顔を見続けながら腰を振った。