伝えなければ。




 伝えなければ、

 この想いを。








 伝えなければ後悔する。

 命尽き果てるまで、囚われてしまうだろう。
 お前に‥‥‥。


 そしてきっとお前も。









 鷹の目が近くの島にいるとの噂を聴いた。
 その事でお前の気が張り詰めたのがわかった。


 その晩 お前は同意のないまま、俺を抱いた。
 会話もなく、
 

 犯すように俺を抱いた。




 何故、俺を?


 好きだった、
 ずっと。

 抵抗したけれど、嬉しかった。

 でも
 心の確認の無いままの行為は 俺を悲しみに突き落とす。
 俺なら傷つかないとでも思ったか?
 レディに手荒なまねは出来ないと 手軽な俺を選んだか?
 ただ、高ぶった気持ちを抑えたかったか?

 それとも‥‥‥。
 その理由を想像し、微かに期待してしまう。
 もしかしたら‥‥‥。お前も‥‥‥!?







 なぁ。
 どうして俺を?


 もう、お前は帰ってこないかもしれねぇ。



 だから俺を抱いたのか?


 このまま会えなくなるのは嫌だ。
 どうして俺を抱いたのかその気持ちを知りたい。
 そして、その先の世界を一緒に見たいと、そう思った。



 伝えなければ。

 俺達の未来のために。


 俺を嫌いだというのなら、そこで俺のこの囚われた気持ちを開放してやろう。
 そこから新しい自分を始める。


 でも
 もし、お前が

 ‥‥‥お前が俺と同じ気持ちだというのなら‥‥‥


 世界を一緒に見ねぇか‥‥‥。

 青い海も。
 それに同化しそうな空も。
 昇る朝日も。
 沈む夕日も。
 満天の星空も。

 どんな時も一緒に。
 
 嵐の日には肩を寄せ合い。
 雨の日には片肩を濡らしながら一つ傘に収まり。
 晴れた日には洗濯に囲まれ。
 穏やかな日には膝枕で。
 寒い日には一つの毛布に包まる。
 闘いの時には一緒に闘い。
 進む時には船を漕ぐ。

 そんな日をお前と過ごしたい。





 だから帰って来い。
 手が、足が、無くなっても、俺の元へ。
 
 手とか足とか取れちまったモンは無理だけどよ、
 どんなに傷だらけでも俺の飯でお前を治してやる。
 チョッパーも全力で治療する。



 あ、あ、あああぁぁもう!
 テメェが俺を嫌いでもいい!
 とにかく戻って来い。
 生きて帰って来い。

 俺にゾッコンにしてやる。
 美味い飯用意して テメェの帰りを待っててやる。
 





 だから、待っている仲間が‥‥‥俺が、ここに居るんだから 迷子になったりせずちゃんと帰って来いよ。


 愛してるぜ、クソ剣豪。







fin

  2005.5.12