Sea  Paradise





「おい。 コック、こっち来いよ。」

「あァ?! 何か用か? マリモ。」
「いいから黙ってこっち来い。」
「…ったく。」


 足元は白い砂浜。

 岩場と砂の混じる隆起する海岸線に足を取られないようにして サンジは彼を呼ぶ剣士の方へと歩を進める。
 海と岸の間。 船を停めた場所からは死角になって見えない岩場の木陰から呼ぶ剣士へ近付くと 腕を掴まれキスされた。








 抱きしめられた筋肉質な体からゾロの匂いがして それを感じた途端己の下半身に血が集まり身体が熱くなる。
 重なる胸の 互いの鼓動が重なった。
「やりてぇ。」
「ほざけ、・・・エロマリモ。」


 いつもながらムードもへったくれもないゾロに苦笑がもれるが、ムードなんてものをコイツに期待なんかしちゃいけねぇ事位わかっている。 伊達に同じ夜を何度も過ごした訳ではない。 終わってからの、ピロートークさえ期待するだけ無駄なのだ

───とにかく、このところいろいろ有りすぎて、二人きりになる機会もなかったから、ゾロの気持ちは判らないでもない。
 自分だってゾロの匂いを感じただけで これ だ。
 質量を増した己をゾロの股間に押し付けると 奴のそこも膨らんでいた。


「我慢できねぇのかよ、クソ剣士。」
 互いのそこがこすれるように動かすと 背中を抱いていたゾロの腕が下がり 腰をぎゅっと引き寄せられ更に密着する。 
「あぁ、出来ねぇ。」
 いつもより掠れた声も 熱い体温も サンジの脳髄を揺さぶる。
 布越しに感じる高ぶりに、すぐ近くにいる仲間のことも忘れてしまいそうだ。





「………ゾっ///。」
 自然と動いてしまう腰から 甘いしびれが背中をはい上がる。
「…ンな顔すんな。 押し倒したくなる。」
 眉を僅かに顰めたゾロがサンジを覗き込む。 
 互いの身体を抱く腕に力がこもった。











『サンジ〜〜〜!!』




 無邪気な船長の声が聞こえ ビクリとサンジがからだを揺らす。
 背中にまわされていた腕が外れ、ゾロを押しのけようと動く。




『サンジ〜!?』












「向こうからここは見えねぇ。」
 慌てて二人の間を離そうとする腕を たやすく押し退けると、ゾロは引かれてしまった腰をたぐり寄せ 自らの高ぶりを押し付けた。

「…呼んでる。」
「構ってられっかよ。」
「直に探し出すぞ、…俺は構う。」
 そう言っても軸足を高く持ち上げられ 下から突かれるように揺さぶられると、挿れられてもいないのに腹の底からえも言われぬ快感の波が押し寄せ サンジは眉を寄せた。


「クソっ。」
押し退ける筈の手が再びゾロの背中をのろのろと這い上がる。
「溺れちまうといけねぇから、暫くは来ねぇだろうよ。」
「……っは。うるせぇ、我慢のきかねぇ野郎・・・だな。」
 突かれる甘い衝撃と 自らのソコでゾロの熱い質量を感じることの出来ないもどかしさにサンジは、甘い吐息をつく。
 今すぐにシャツをたくし上げ、ジッパーをおろし、弾力のある堅いそこへ直接触れたい衝動をどうにか納め、反撃してやろうとゾロの首筋に唇をあてた。

「我慢なんかしてらんねぇよ、てめぇに関しちゃな。」
 耳に掛かる息と甘い声にどうしようもなく煽られる。 熱い塊を受け入れるその場所も触られてもいないのにヒクヒクと蠢き始めている
「恥ずかしい事言ってんじゃねぇよ。アホ。」
 首筋を軽く吸うと、日に焼けている他の皮膚よりほんの少しだけ色濃くなる。
 サンジはそれに気を良くすると 、突き上げられる感覚に暫し身をまかせた。




「……くっ」
 肌を隔てる布がなんとももどかしい。
 サンジは持ち上げられた足をゾロの腰に絡め その耳に向かって吐息を吹き込んでみる。
「・・・煽るなバカ」
 ゾロの声に余裕を感じられないのはサンジの自惚れではないだろう。


「挿れてぇ?」
「…ったりまえだ。」
「くくくっ…。 だーめ♪」
「! なら聞くなボケ。」
 服越しに互いの形が判るほど張りつめてしまった欲望は、きっともう下着を濡らしてしまっているだろう。
 腰を抱いていた大きな手が 荒々しくサンジのシャツをたくしあげ 背中を撫でた。












『サンジ〜どこだ!?』
『サンジィ?』
 ルフィと、頼まれたのだろうウソップの声がする。







「エロマリモお仕舞だ。」
 呼び続ける声が少し近くなった。
「やだね。」
 背中の熱い手がサンジの肩甲骨をなぞる。






『どこだ〜サンジくーん?』
『サンジ〜! 巨大エビ捕まえたの料理してくれよぉ。」』











「あ………クソッ。」
 慣れた行為の先を期待した身体が甘い息を吐かせる。
 ゾロが足を持ち上げていた手を離すと、バランスを持ち直したサンジもゾロの背中から腕を離した。

声の方を確認しようとして離れた身体を 引き寄せるように左腕がサンジの背を捉え、膝の間に足を入れて出来た空間にゾロの右手が入り込む。
 その手はサンジのジッパーをすばやく下ろすと サンジ自身を握りこみ窮屈な空間から解放し上下に擦りあげる。 じかに感じる刺激は強烈で、そこから蕩けてしまいそうな気さえさせて。
 サンジは目を閉じる。
「俺のも触れよ。」
 目を開けると目前にあるのは 欲情した愛しい男の顔だった。
 張り詰めすぎてなかなか下りないジッパーをもどかしく感じながら下げ ようやく熱い塊へと触れた。
 取り出すとそれはすっかり先走りで濡れて、擦れば
「・・う・・・・・・・。」
 とゾロが小さく声を漏らす。 その声に又 煽られる。

 背に廻された腕がサンジを引き寄せ 2人の腰が密着する。 ゾロはサンジの手の上から自身に触れ、二人のものを纏めて握ると、ゆるゆると、手を動かした。
「んぅ・・・ゾロ。」
 2人の先走りで滑る弾力のある肉が擦れ合う。 どうしようもない刺激が快感となって背中を駆け上る。 このまま全てを脱ぎ捨て、繋がってしまいたい。 
 意識せず腰が揺れているのを ゾロの手から自身が外れそうになって気付き サンジはゾロの首に廻した腕に自分の頭を乗せた。












『ゾ〜ロ〜、何処行ったんだぁ?』
『サ〜ンジ!!めしーーーーーー!!!』












「・・・・・・しつけぇな。 」
 近付いた声に ゾロはチッと舌を鳴らすと 手を離しサンジの性器を名残惜しげにもう一度なで上げて 優しく下着の中にしまい、自分のそれもどうにかズボンの中に収めた。 
 ずきずきと疼くそれはサンジのズボンの中でまだテンパっている。  きっとゾロのそれもまだ落ち着かないままだろう。 お互い様だ。
「・・・お前もお呼びだぞ。」
 ほう、と湿った息を吐きながらサンジが言う。
「そのようだな。」
 欲情の色を強く残したゾロの声は腰に来る、再び硬度をましそうになるそれを静めようと サンジは ジャケットを脱ぎ捨て服のまま海へと入っていった。


「ルフィの奴・・飯って、さっき食ったばかりだろ。」
 呆れたような声に振り向くと ゾロもまた海へと続いてくる。
「馬鹿、濡れちまうぞ! てめぇはあっち行ってろ!」
「今更だろ・・。 汗を流すにゃ丁度いい。」
 ザバザバと足を進めるゾロは 片口端を上げニヤリと笑った。


 吐き出せない欲望を逃す為に 身体を冷やそうと入った海で サンジは又ゾロの腕の中にいた。
「なんか言われたら、魚でも獲ってた事にすりゃいいだろ。」
 打ち寄せる岩場の隙間に身体を隠し 波に揺られながらゾロが言う。
 その手はしっかりとサンジの後頭部に周り 自分の方に引き寄せて動く。
 唇を合わせ、ひとしきり深く味わうと ようやく解放された。
 冷たい海にさらわれる下半身と、上気する頬の熱を逃すようにサンジは海に潜った。






『サンジ〜。ゾロー!』
 砂を踏む足音と声がすぐ傍まで近付いた。 もういい加減知らん振りは出来ないだろう。
 サンジはゾロに近付きシャツの胸元をぐっと掴むと その唇に自分のそれを重ねた。
 熱を呼び覚ましたいわけじゃない・・・・・ゾロの唇を軽く噛むように口付けると さっと身体を離す。

「おぅ。ルフィ!ナガッ鼻!ここだ!!」
 サンジは岩場から身を乗り出し 2人に手を振った。 岩場に足をかけて登るサンジの手にはいつの間に獲ったのか 大きな貝が。
「おいコック。 それ・・・?」
「あァ?! コイツか? さっき潜った時に獲った。」
 そう言うと ズボンのポケットから貝をもう一つ取り出す。 
 <転んでもただでは起きない奴・・・。> 呆れたようにゾロがそう思っていると再び上から声が落ちてきた。
「折角海入ったんだ、てめぇもなんか獲ってきやがれ。」
 見上げた岩場の上には 濡れた身体に日の光を受けて反射するサンジの姿があって。 見慣れたはずのその男のシルエットに ゾロは一瞬見惚れてしまう。
 陽の金に縁取られ 逆光になって見えないその顔がニヤリと笑った気がした。 ・・・と思った瞬間。 衝撃を感じたゾロの身体は、綺麗に宙を舞い。 岸から離れた海面に ぽちゃん と落ちた。

 飲み込んでしまった海水を吐き出して ゾロが顔を出せば、岸にはルフィやウソップに囲まれ船に向かうサンジの後姿が小さく見えた。
「あのクソコック、思い切り蹴りやがって・・・。 今夜・・鳴かしてやるからな。」
 逃げようとする魚の尻尾をギリギリと片手で締め上げながら ゾロが呟いた。











 終わり     
!!!!えっ!? 

はい。ここで終わりっす(汗)  エロを目指した筈が・・・・
とうとうゴールまで辿り着けず・・・ぼそリ(滝汗)
拙宅の 「目指せエロキャンペーン」 は(こんなのあったのか!?) 所詮温いままで終了(もう終わりかい?!)  
サイト開設一周年、どうにかここまできました・・・ありがとうございます。2005.12.