もう一発 だと!?   ハァ;?




アホぬかせ、体力バカが・・・///





        ちぇっ、しょうがねぇな・・・・







いいコだから

───タバコ一本分大人しく待ってろ            










 薄い闇を纏っているはずの肌が 月明かりと小さな灯りに照らされ軽く反射して 甲板に白い人影を浮かび上がらせる。
 海の波間をじっと見ながら タバコに火をつけるその男の指先をじっと見た。

 自分の誕生日にも手を抜かずに動き回ったこいつを捕まえて、美味しく頂いたのはほんの先程の事だ。


 赤い小さな火が口元に運ばれ 明るさに強弱を付ける。
 小さな擦り傷や火傷痕の残る甲から続く骨ばった長い指が、細いタバコを持つ。 あの指のしなやかさを 背中に回る指の強さを知っている。
 動く度に腱の浮き立つ甲を手首の細さが際立たせ。
 スーツを脱ぎ捨てれば肩の線から程よく隆起する筋肉が付く腕が 時に俺の頭を抱くのだ。




 髪の間に差し込まれた指が耳に下り、その後ろを通って首筋を辿る。
 残された手が頬に触れ唇を撫で。 鼻を掠めると 奴のタバコの匂いが脳を揺さぶる。
 堪らず、下に降りようとするその指を追って捕まえ 唇に運び。
 ゆっくりと這うように 唇の上を滑らせると ぞわぞわと劣情が湧き上がる。

 あの指を舐め 咥え 嬲るのだ。

 小さく呼吸を乱し俺を挑発するように蠢く指を解放し、その代わりに手首から内側を通り二の腕まで舐め上げる。 肩に齧り付く頃には、感じやすいあの身体は甘い抗議の声を上げるだろう。 だが、そんなもの無視して、俺は肩口とそして項に歯をあて肌を吸う。



 コックのタバコを持つ手を俺はわりと気に入っている。
 その手を見ながら 想像するのだ。 指を嬲るそのさまを。 指から犯すその身体を。


 その想像だけで、再び俺の身体に火がついた。

「もう一発やるぞ。」 

 発した声は、思いがけないほど掠れていた。